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【建設業】キャリアアップシステム(CCUS)の経審における取り扱い

キャリアアップ(CCUS)とは

建設業キャリアアップシステムとは、簡単に説明すると事業者や技術者の就業履歴をシステム管理することによって事業者の技術者スキルレベルの管理や技術者個人のスキルや経験の見える化を図るものです。

いつ、どこの現場で、どのような立場(職長など)で働いたのかがパソコン上で確認ができるようになるわけです。

建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?経営事項審査(経審)

建設業キャリアアップシステムとは、 技能者個人の過去の就業状況や保有資格を登録し、技能の公正な評価、工事の品質向上、現場作業の効率化等につなげるシステムです。 このシステムに登録をすることで、技能者ひ ...

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建設業許可においては、経営事項審査(経審)における加点の対象にもなっており、令和5年8月14日以降の審査基準日の事業者からはさらに導入状況に応じた加点もされることから重要な項目とも言えます。

キャリアアップシステム(CCUS)の仕組み

まず、登録方法ですが、インターネットでのみ登録ができる簡易型と、通常の詳細型という2種類のものがあります。

簡易型に関しては、インターネットでの申し込みになりますが、詳細型は認定登録機関での登録になります。各認定登録機関として登録されている機関はコチラです。

建設業キャリアアップシステムに関しては詳しくはコチラをご参照ください。

簡易型

技能者の登録料金が安いです。2,500円(税込み)

その反面、技能者のレベルの評価ができません

詳細型

技能者の登録料金が高いです。4,900円(税込み)

技能者のレベルの評価が可能です。

簡易型か詳細型かは、経審の加点を考慮するとやはりレベルの評価ができる詳細版をお勧めします。簡易型は簡易型と言うだけあり、資格者としての登録がないため、資格者証等の添付する書類も不要となります。大きな違いはこのあたりです。

登録料金について

登録料金ですが、先述の技能者としての登録料に加えて、事業者の場合は別途費用がかかります。

メモ

  • 資本金額に応じた金額(5年更新)
  • ID数に応じた費用(1年単位)
  • 現場での利用人数に応じた費用(技能者1人ごと)
  • 利用端末料金

詳しくはコチラ

このように、事業者として登録する場合は、経費も掛かります。現状としては建設業者への義務ではありませんので、公共工事をお考えの事業者様は受注状況等も踏まえて考慮すべきだと感じます。

キャリアアップシステムのレベル評価とは

資料引用元:国土交通省『建設産業における担い手の確保・育成について』

このように、4段階のレベル評価があります。

  • ホワイト
  • 見習い
  • 職長として現場に従事できる者
  • 高度なマネジメント能力を有する者

経験年数であったり、資格の保有状況によってレベル評価がされます。

経営事項審査(経審)では、審査基準日から過去3年間においてレベルが1つ以上上がった技能者がいる場合は加点対象になります。

令和5年8月14日以降の審査基準日の事業者の場合

実際のキャリアアップシステムの運用状況が加点対象となります。もちろん審査基準となる年度内に一度も使用しなかった場合は加点対象外です。

新たな加点対象としては、以下のとおりです。

  • 公共、民間のすべての工事においてキャリアアップシステムを利用した場合(15点)
  • 公共工事のすべての工事においてキャリアアップシステムを利用した場合(10点)

これらが新たに加点対象となった要点です。

点数としても10点、15点と加点されますので軽視できないものです。

導入することでのメリット、デメリット

①技能者が適正に評価され処遇改善につながる

②キャリアが正確に蓄積され可視化される

③建退共の掛け金が正確に積み立てされる

これらの反面、事業者は先述のようにやはり経費が掛かります。

 

実際の現場での運用方法はコチラをご参照ください。

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